塩らーめんをめぐる謎

「アバウトミー」の方で、ある人とこういう話になった。「日清のラーメン屋さん」というシリーズで、袋麺とカップ麺には「旭川醤油」「札幌味噌」「函館塩」があるのに、冷凍麺、チルド麺になるとなぜ「塩」はなくなるのだろう?とんこつを除けば、醤油、味噌、塩はラーメンの三大味付けと言えるもので、サンヨー食品の「サッポロ一番」シリーズも、このラインナップに沿っている。「サッポロ一番カップスター」も、これに同様だ(カレー南蛮、とんこつもラインナップしている)。インスタント系には、間違いなく「塩」があるのだが、生麺系の冷凍、チルドになると忽然と姿を消す理由とは何なのだろうか?

日清のラーメン屋さん(冷凍):http://www.nissinfoods.co.jp/product/list/index.html?bl_cd=8&b_type=5
日清のラーメン屋さん(チルド):http://www.nissinfoods.co.jp/product/list/index.html?bl_cd=8&b_type=4

どう考えてもわからない私たちは、思い切って日清食品に問い合わせを入れてみることにした。単刀直入に、「なぜ冷凍とチルドに塩ラーメンはないのか?」と広報部に問い合わせメールを送信したら、当日のうちに広報部のOさんから返信があった。趣旨をまとめると、

  • チルド麺は、「日清のラーメン屋さん タンメン」を販売している。
  • 冷凍麺は、過去に何度か「塩」を出しているが、市場動向にてやめているし予定もない。

ということだ。冷凍麺について言えば、遠回しだが「売れなかった」ということを述べているのだ。なぜ冷凍麺では塩味がダメなのかという疑問が湧く。さらに、チルド麺ではなぜ「塩」でなく「タンメン」なのか。そもそも「タンメン」とは何なのだ?なぜ「塩」じゃダメなのだ?

新たな疑問が湧き出てしまった格好になったが、こうなったら他社のラインナップも調査しようということで、チルド麺、冷凍麺を出しているシマダヤや加ト吉も調査してみた。まずはシマダヤである。

シマダヤ:http://www.shimadaya.co.jp/products/category/noodle.html

シマダヤはチルド麺のみだが、確かに塩があることはあるが、なぜか「塩タンメン」なのだ。なぜ「タンメン」を付けるのか。そもそも「タンメン」って何だ?次は加ト吉だ。

加ト吉:http://www.katokichi.co.jp/prod/frozen_h.html

加ト吉は冷凍麺のみである。だが、「醤油」「味噌」と来てなぜか「とんこつ」になる。なぜ「塩」がないのだ!業界の陰謀のようなものを感じる。「塩ラーメン撲滅カルテル」か?

最初の「日清のラーメン屋さん」に戻るが、広報部のO嬢は、ヒントとなるようなものを与えてくれた。冷凍物は具材の豊富な高額品にシフトする傾向があるが、「塩」味についてはそれが顕著であると。つまり、海鮮やら野菜やらがたっぷり入った塩ラーメン、すなわち「タンメン」になってしまうのでは?ということだ。「タンメン」のイメージが強いので、実際には具など入っていないチルド麺でも、「タンメン」で売らざるを得ない、というところだろうか?

それにしても、「タンメン」っていったい何なんだ?漢字で書くと「湯麺」だし、要するに醤油だろうが味噌だろうが、全部「湯麺」のような気がするのだが。個人的には、普通の「ラーメン」と区別するために、野菜入りのものを「湯麺」と呼ぶようになっただけのような気がする。何だか後味が今ひとつよくないのだが、こういうときにはあっさり味の「塩」でしめたいものだ。

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