青山墓地は草花の宝庫

勤務先は、有名な墓地である東京都立青山霊園に近い。そこで、昼食後などに立ち寄ることが多いのであるが、それはそこがさまざまな草花を見ることのできる場所だからだ。人によっては墓地なんて気持ち悪いと言うのだが、そのぶん人がおらずに(猫はいるが)、ゆっくりと探索を楽しめる。ただし、各家庭で植えたものは避けていて、野草が中心になるのだが…。もっとも、もしかしたら誰かが植えた、蒔いたものがどんどん広まってしまったということも考えられる。そういうことを気にしていてもしようがないので、とりあえず野草だろうというものをピックアップしてみた。

最初は、お馴染みのドクダミである。名前と、どうしても日陰に咲くイメージがあるからか、あまりいい印象を持たれないようだが、葉は薬になるし、花も白くきれいだ。

Dokudami_01

Dokudami_02

これも、今ではどこでも見かけるようになってしまったニワゼキショウ。漢字で書けば庭石晶。白いもの、紫色のものなどがある。

Niwazekishou_03 Niwazekishou_04

これもれっきとした花である。コバンソウというらしい。見た目そのままという感じである。見てのとおり、群生となる。遠くから見ると、何が揺れているのか、すごく気になる。

Kobansou_02 Kobansou_03

ちょっと季節外れかも知れないアブラナ。しっかり実を付けているので、来年にまた花を咲かせるだろう。

Aburana_06 Aburana_05

アカバナユウゲショウという、風雅な名前を持った花。アカバナは赤花、ユウゲショウは夕化粧である。夕方から花を咲かせるので、このような名前のようだ。ちなみに撮影は夕方にはちょっと早い時刻であった。

Akabana_yuugeshou_01 Akabana_yuugeshou_02

野いちごを、2種。最初のはクサイチゴの実、次のはヘビイチゴの実である。やはり、花の大きさに応じた実がなるようである。

Kusaichigo_02 Hebiichigo_03

ベニカタバミというそう。カタバミの中でも、色が強くあでやかである。これが群生していると、ハッとする。もともとは南米の花で、近代になって帰化したようである。

Benikatabami_01 Benikatabami_02

最後は、ニガナである。苦い菜と書いてニガナ。茎から苦い汁が出るので、このような名前だそうだ。花弁の数がもっと多いと、別の花になるそう。ぱっと目には、オニタビラコにも似ている(葉の感じは違う)。

Nigana_01

Nigana_02

ものの30分ほどの鑑賞会であった。

コメント

  1. 野の花 より:

    私の身近な野の花がいっぱいでうれしくなりました。野の花はいつ見ても、心をなごませてくれますね。ドクダミは匂いは独特ですが、花はすっきりとした白できれいですよね。毎年父がドクダミをたくさん採って、乾してお茶にしていたのを思い出します。確か利尿作用もあったと思います。

  2. bear より:

    こばんそう・・・という名前のおかげで
    ウェディングケーキのトップにある飾りに
    乾燥して使われていましたよ、その飾りを製造
    している家業の友人がいました。

  3. なおさん より:

    野の花さん、
    ドクダミの花の白は、なまめかしい白というのでしょうか、ちょっと他の白とは違うような気がしますね。ドクダミ茶は健康にいいそうです。乾燥したのを売ってますが、よく考えたらそのへんにいくらでも生えていますね。刈って干す手間さえ惜しまなければの話ですが。

  4. なおさん より:

    bearさん、
    ウエディングケーキの飾りに使われているのですか!意外なところに使われていますね。コバンソウというくらいだから日本産かと思いきや、地中海産で明治時代に輸入されたそうです。縁起がよいから、ということで皆同じことを考えるもんですね。