Windows Vistaを快適にするといっても、画面周りだけではどうしようもない場合がある。Vistaが遅い、というイメージには、起動時にたくさんのプログラムを実行する、実行したプログラムがいつまでもメモリ上に留まる、ということがある。今回は、勝手に実行されるプログラムを絞り、起動をスムースに、またメモリを節約する、ということを行ってみたい。
ちなみに、自動で起動するプログラムは、機種依存するケースが多い。私の場合は、Panasonicのレッツノート(CF-Y7A)である。
CF-Y7Aには、Panasonic独自のプログラムがいろいろ組み込まれている。スタートメニューのスタートアップから実行されるというものだけでも以下のとおり。
- LAN Power-Saving Utility
- Economy Mode(ECO) Setting Utility
- Optical disc-drive power-saving utility
- NetSelector2
- Wheel Pad Utility
順番に、有線LANの電源制御、ECOモードと呼ばれるバッテリー保護制御、光学ドライブの電源制御、ネットセレクターと呼ばれるネットワーク環境自動認識、ホイールパッドの制御、である。実はこれらはすべてユーザーインタフェースのみのプログラムであり、メインプログラムはWindowsのサービスなどとして実行されている。なので、これらを自動起動せずに、必要なときだけ起動し、用が済んだらすぐに終了させてしまえばいいことにする。
また、レジストリ(HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\CurrentVersion\Run)に登録されているものもある。
- Hotkey Application
- Num Lock Notification
- PC Information Viewer
- Panasonic Run Once
- Wireless Switch Utility
順番に、ホットキーと呼ばれるFnキーを用いた特殊機能の呼び出し、Numロックお知らせ、PC情報ビューワ、一度しか実行されない初期設定用のユーティリティ、無線LANスイッチ制御、となっている。これらも、Hotkey Applicationを除けばいつも起動している必要がなく、必要なときに起動すればいい(Hotkey Applicationだけは、いつも動いていないと不便だ)。
ということで、これらをすべて止めてしまうことにする。スタートメニューやレジストリをいじくってもいいが、もっと便利なものがあるのでそれを使う。msconfigである。スタートメニューの「ファイル名を指定して実行…」から「msconfig」とすれば、実行できる。UACの対象になっているので注意。
実行すると、冒頭のような画面になるので、「スタートアップ」タブを選ぶ。すると、自動起動するプログラムがずらっと出てくる。「場所」欄が「HKLM\~」などとなっているのはレジストリによる指定、「C:\ProgramData~」などとなっているのはスタートメニューによる指定だ。チェックボックスからチェックを外せば自動起動しなくなるが、すでに実行中のものはまだメモリにいるので要注意。ログオンし直すか、Vistaを再起動する。
ログオンすればわかるが、タスクトレイがスッキリする。ただ、これらのプログラムが止まったことで、ソフト的に電源を制御したり、電源のオン・オフを通知してもらったり、そういったことは行われなくなる。ただし、ハード的に制御が可能なもの(無線LAN、光学ドライブなど)は問題ないし、ネットセレクターなどはWindowsのサービスとして起動されているので、自動切り替えも問題なく行われている。
同じ要領で、サードパーティ製の自動起動するプログラムもばんばん止めていってしまえばよいが、あまり調子に乗って止めてしまうと肝心なものが動かずに困ることがあるので注意。よく機能を調べてから止めるか、あるいはひとつずつ動作を確かめながら止めていくのもよい。私などは、Appleのプログラム、Microsoft Office系のプログラム、ジャストシステムのプログラムなど、止めてしまっている。これだけでも、ずいぶんと起動がスムースになる。
次回は、サービスなど見直してみたいと思っている。
コメント