WordからPowerPointへ持って行くと不思議

仕事柄、Word上で作図されたものをPowerPointに持って行って作業するということが多い。この日も、外部からもらったWordファイルから図だけをPowerPointに持って行くのだが、妙に変だ。テキストボックスの中のテキストの1行目が、妙に下がった感じになる。

これが、Word上のテキストボックス。

Word_to_ppt_01

これをコピーして、PowerPointに貼り付けると、こうなる。

Word_to_ppt_02

こうなってしまうと、PowerPointの機能では頭の空白は除去できない。こういう単純なものならよいが、ものによっては頭が落ちたことで最後の文字が折り返してしまい、見た目がおかしなことになる。どうしてこういうことになるのか、調べてみた。

結論から言うと、こういうことだ。

  1. 描画キャンバスを使ってテキストボックスを配置する。
  2. テキストボックスのテキストのスタイル(たとえば「標準」)に、段落の字下げが指定されている。
  3. テキストボックスのテキストの段落スタイルでは、段落の字下げが解除されている。

まず、テキストボックスは描画キャンバス内に配置されている。

Word_to_ppt_03

テキストボックス内のテキストのスタイル(標準)には「インデント:最初の行:1字」が設定されている。

Word_to_ppt_04

テキストボックス内のテキストの段落スタイルでは、1行目のインデントは設定されていない。

Word_to_ppt_05

ちょっと複雑だが、こういった条件のときにPowerPointに持って行くと、調整できないインデントが発生してしまうようだ。

ちなみに、描画キャンバスでなく、直接テキストボックスを置き、それをPowerPointにコピーしても、このような症状は起きない。極めて、凝った設定をしている場合にのみ、発生するようだ。どおりで、いろいろ検索してもまったくヒットしないわけだ。

こういう状況下で作られた図形をPowerPointに持って行くには、いったんスタイルの設定をインデントのないものに設定し、その上で持って行けばよい。

Word_to_ppt_06

このとおり、まったく同じものをコピーしたとは思えないほど、きちんとコピーされる。

もし、PowerPointの妙な振る舞いに悩んでいたら、ぜひ試して欲しい。

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