けっこう長い間Office 2007を使ってきたが、どうにも腑に落ちないことがあった。それは、「配布準備」-「プロパティ」を選ぶと出るとされている、ドキュメント情報パネルのことであった。私がこれを選ぶと、どういうわけか「ドキュメント情報パネルの読み込みに失敗しました」と出るのだ。
「失敗した」と言っているので、何か具合の悪いことが起きているのだろう。普通は、そう思うはずである。なので、この事態を解決すべく、いろいろ調べて、試したのだが、結局は何も変わらないのであった。
まず、こんなエラーメッセージが出ているのだから、このメッセージをGoogleで検索すれば、きっと同じような目に遭っている人が何か書いているに違いない、と思って検索したが、まったくヒットしない。そこで、単純に「ドキュメント情報パネル」で検索したが、出てくるのは普通のことばかり。何の役にも立たないのであった。
次に試したのは、Office診断プログラム。これを走らせれば、何か具合の悪いことがあれば指摘してくれるだろうと思って実行した。何も悪いところはなく、結果も何も変わらない。これでは困る。また、インストールCDで改めて修復を実行した。結果は何も変わらない。これでは困る。
いったいどうしたことか。もしかして旧Officeを残しているから?まさかそんなことはあるまい。WordやExcelでどこかに設定が必要なのだろうか?試しに参考書などを見てみたが、どんなことは書いていない。メニューから選ぶと出てくる、と自然に書いてある。
こんな不愉快なことは初めてだ。いや、初めてではないかな?いや、まぁ不愉快には違いないのだ。そこで、いろいろ検索してみると、この機能はSharePoint Serverと関連があり、InfoPathでカスタマイズできるとある。SharePoint Serverは、グループ内の連携のための機能を提供するサーバだ。InfoPathは開発ツールである。とすると考えられるのはひとつ、「最初からそんな機能は持っていない」ということだ。
私のOffice 2007は、優待アップグレードのPersonal版だ。明らかに個人用途を意識したこのスイートは、機能が絞り込まれているのかも知れない。だが、Microsoftのサイトでエディションごとの違いを見ても、今ひとつはっきりしない。だからこう決めつけてしまおう。Personal版ではサポートされていないのだ、と。
だとしたら、「失敗しました」などと表示せずに、「この機能はサポートされていません」とか出してくれよMicrosoft。こういったエディションの違いでいらぬ混乱を招くのが最近Microsoft製品の傾向だ。VistaでもUltimateでしかサポートされていない機能がネットで紹介されていたりと、上位エディションへの移行を暗に促しているとしか思えん。
だが、文書のプロパティは普通に設定できるので、ドキュメント情報パネルが出てこなくても問題ないのであった。残念だったなMicrosoft。
ところで、Excelが終了しない問題を扱った記事を書いたが、実はこれは、このドキュメント情報パネルの表示に失敗するとこうなることがわかった。つまり、文書のプロパティを設定しないでいれば、正常終了するのだ。これもどういうことなのか、不思議なことばかりだ。
コメント
こんにちは。
私も同じような問題で悩んでいたのですが、調べた結果、InfoPathモジュール(DLL、恐らくI18n/L10n関連)が然るべき場所に無いために発生する現象のようです。
このファイルを、
C:\Program Files\Microsoft Web Designer Tools\Office12\1041\IPEDINTL.DLL
次の場所へコピーすればドキュメント情報パネルは正常に動作します。
C:\Program Files\Microsoft Office\Office12\1041\
言語が異なる場合は「1041」の箇所を適宜変える必要があります。(米国版Office英語であれば「1033」等)
devnullさん、はじめまして!
やはり、同じような問題で悩んでいる方がいたのですね。この問題がWebで検索してもまったく色口がつかめなかったのですが、情報をありがとうございました。
さっそくやってみました。
なんと、きちんと動くじゃないですか!
しかも、Excelも必ず終了するようになりました。
素晴らしい、感動しました。
それにしても、何でこんなことが起きているのでしょうね。