「CASIOPEA vs SQUARE」のライブDVDを観ていたら、伊東たけしの音楽を聴きたくなった。でも、これまで「T-SQUARE」のアルバムはいろいろ聴いてきたが、伊東たけしのソロアルバムと言えば、まったく縁がなかったのだ。なので、適当に見つけてきたのが「TURN OVER」である。
「TURN OVER」とは、いい意味で言えば、「転換、転向」という意味だ。1991年にT-SQUAREを脱退し、ソロ活動を続けていた伊東は、このころ混迷を極めていたらしい。そこからの脱出の意味を込めてのアルバムだったと推測できる(想像なので、間違っていたらすみません)。このアルバムは2000年のリリースであり、この年に伊東はT-SQUAREへの再加入を果たす。
ちなみに、伊東はサックス奏者であり、T-SQUAREではアルトサックス、EWI(赤井のウインドシンセ)やリリコーン(ウインドシンセ)を担当する。
とまぁ、ウンチクは置いておいて、いかにもヒュージョンらしい、ノリのよいサウンドが満喫できる。いずれも伊東の作品ではないが、プロデューサーであるクリヤ・マコトの作曲、アレンジによる作品をメインに、パンチの効いたリズムセクションと流れるようなストリングセクション、そして伊東のメロウなウインドラインを堪能できる。などと、宣伝コピーぶってみた。
Only so much oil in the ground
High Blow
Never Blue
She’s Gone
Deep Inside of You
Instant Replay (Jam Soul Mix)
Quest For The Vision
Faith
On the Corner
*instant replay (Secret Track)
最初の「Only so much oil in the ground」は、シネマ「POWER OF TOWER」のテーマのカバーであるらしいが(私は知らない)、ハウス調にアレンジされてのりのよいボーカルナンバーとなっている。ボーカルと絡む伊東のサックスが気持ちよい。
個人的なお気に入りは、「High Blow」「She’s Gone」「Deep Inside of You」「Quest for the Vision」であろうか。いずれもメロディアスなナンバーで、伊東のサックスをメインに、これぞ正統派ヒュージョンといった感じだ。
「Instant Replay」などブラックなナンバーもあり、好みが分かれるところかも知れない。聴けば、当時はこのアルバムはまったく評価されなかったようだが、今なら結構いけるかも知れない。
最後のトラックは、1分間のブランクの後に、「Instant Replay」の隠しトラックあり。
コメント