茶番とは、「茶番狂言」の下を略したものである。茶番という楽屋番の役者がお菓子などを用いてオチにしたことが由来とされる。即興の素人劇であり、オチも見え透いていてばかばかしいことを「茶番」というようになった。
この茶番が、今まさにこの国の政治で行われている。前にもちょっと書いた、郵政を巡る動きである。西川前社長に続き、取締役の数名が解任された。そして、28日の株主総会で、正式に齋藤社長が任命され、取締役も補強?されて12名の体制が整った(のか?)。
日本郵政は委員会設置会社であるので、指名委員会の指名が必要だが、4名の取締役が退任(事実上の解任)ということにされているので委員会は開けず、臨時株主総会で自ら株主提案し、了承するという異例の形となった。非常にわかりにくいが、100%株主は政府であり、株主代表は財務大臣である。だがその代理として金融担当相の亀井静香ちゃんが出席、弁を振るうという気持ち悪い話となった。
地方の郵便局が復活しますよ、今のままだと不便ですよ、といったことばかり報道されて目くらましをされているが、肝心な話が抜けているのではないか?そもそも、なぜ役員が入れ替わらなければならないのか?退任になるにはそれなりの理由が必要と思うが、その理由は?
また、亀井静香ちゃんは、郵政改革が郵貯をズタズタにしたと発言しているが、どのようにズタズタになったのか?納得できるような説明は、未だにされていないのではないか?地方の郵便局が廃止になっているとかというのが、「ズタズタ」に相当するのか?
さらに、新社長のことはとっくに書いたが、副社長2名に元官僚をあてるのはどういうことか?これは「脱官僚」に逆行しないか?「有能な人材は活用する」というのであれば、わざわざ「脱官僚」などとぶち上げる必要はなかったわけだ。
あ~しかし、新聞もTVももっと切り込めよ。社会の公器、第4の権力、などと言うのがおこがましいほどの役立たずである(というか確信犯?)。郵政の主導権を政府に取り戻し、特定郵便局の組織票をいただく目論見とか、郵便貯金の巨額の貯蓄をどこかの国のために使いやすくするとか、想像するだけでもおぞましい話である。
これにより、日本国債は売られ、長期金利は上昇となったそうだ。例のモラトリアム法案と組み合わせれば、何ともばかばかしい話である。
コメント
今年の夏頃、
郷里の郵便局に勤める友人と話したのですが
「もう郵便局を好き勝手にいじるのはやめて欲しい、
やっと(民営化に)馴れてきたのに」という事でした。
政治家のエゴにはうんざりしますね。
7さん、
> 政治家のエゴにはうんざりしますね。
結局、国民や住民のことを思って、というよりは、自らの思いや願望を果たすのが優先、という気がしますね。
誰々のためを思って、というのは詭弁だと感じます。こういう手合いは、うかつに信じてはいけません。