私のところで使っていないノートPCをある方にお譲りしましたが、電源が入らないということで返品されました。使わなくなるまでは動いていたので、何が原因だろうと調べると、どうやらACアダプタからの線を差し込む部分が変形して、うまく通電していないのだろうと目星を付けました。
今回は、その修理記録です。せっかくのお休みに、何をやっているのでしょうね。
ノートPCは、東芝のDynabook CX/3です。もう8年目になろうかという機種です。
さて、こうなると分解ですよね。そういえば、以前にこのノートPCがうまく動かなくなることがあって、HDDを交換したり、メモリを交換したりしました。
Dynabook CX/3壊れる(HDDバックアップ編)
Dynabook CX/3壊れる(リカバリ編)
Dynabook CX/3壊れる(HDDコピー編)
Dynabook CX/3壊れる(修理依頼編)
Dynabook CX/3壊れる(修理報告編)
Dynabook CX/3壊れる(修理引き取り編)
まずは、電源部をよく見ようと、ばらしてみることにしました。ばらしの手順は上の記事に書かれているので、まずはそのとおりに(自分の記事ながら参考になるなぁ)。
スピーカー上のカバーを外して、さらにキーボードも外して、ネジを外していきます。ネジを外すときは、どこのネジなのか、あとでわかるようにしましょう。幸いDynabookでは、各ネジにアルファベットと番号で識別可能なようになっているので(F12というように)、それをメモしておけば十分です。
ネジを外していき、裏ブタがめくれるようになってきて件のACアダプタ接続部をいじくっていましたら、何とぽろっと外れてしまいました。下が、外れた部品です。
う〜ん、かなりの力が加わったのか、左上の金属部がちぎれてしまったようですね。これは修理しなければなりませんね。ちぎれてしまったのなら、ハンダ付けするなどしてやれば済みそうです。
ハンダ付けを行うには、コネクタ部を覆っている裏ブタをきちっと取り去ってやらねばやりにくいです。ということで、以前にもやったとおり、マウスパッド部のカバーも取り外し、ネジを取り去って裏ブタを除去しました。
右下の、2つのUSBコネクタに挟まれているあたりが、取れてしまった電源部です。ここに、取れてしまった部品をはめ直し、半田付けをするというプランです。今の時点で、左側にある緑色の部品のことを覚えておいて下さい。これがあとで大変なのです。
ハンダ付けですが、かなりの試行錯誤がありました。ですが長くなるというか言葉では説明しづらく、省略します。単に、プラス極をハンダ付けしただけでは通電せず。その理由がわからなかったのですが、マイナス極をつなぐ部分で、部品というか金属板が欠落していて、それで通電していなかったようです。
どこかでなくしたその金属板を探すのもよいのですが、手っ取り早く別のもので済ましてしまうことにしました。そこで、ヒューズ板の金具です(こんなものが常備されている家って…)。適度にカーブがあり、2枚の金属板の間に挟むにはうってつけです。これを適度なサイズに加工して、左の部品の該当箇所に挿入します。
結果は、ばっちりです。テスターで導通をチェックしましたが、プラス極、マイナス極ともに通電を確認できました。
通電を確認できれば、あとは元の通りに組み直すだけなのですが(写真右下に、例の部品がすっかり収まっていますよ)、これがけっこうやっかいなのですよね。いちばんやっかいなのは、CMOSのバックアップ用の電池を元の位置に戻すことです。そう、上の写真と緑色の部品のあたりのようすが違っているのにお気付きでしょうか。
写真では、空冷ファンを外してしまっていますが、左にある緑色が電池です。これを立ててやって、空冷ファンの脇にすっぽり収まるようにしなければならないのですが、近くにあるFireWireコネクタをきちっとはめようとするとこちらがおざなりになり、逆もそうと、かなり苦労しました。
もしかしたら、いちばんの難所はここかも?とかまで思いましたね。
ですがもとのように組み上げ、電源を入れると、しっかり起動しました。しかし、長年使っていなかったせいでCMOSがクリアされていたので、日時を設定するところから始めます。
Windowsを起動しましたら、ユーザが2人登録されています。それぞれにパスワードが。Windows XP Home Editionなので、Administratorは無効にされています。パスワードは誰も覚えておらず、困りました。
結局、何年も問題なかったのだからデータもたいしたものは入っていないだろうということで、本人たちの同意を得て(幸い皆家にいました)リカバリしてしまうことにします。0キーを押しながら起動すればリカバリできます。
しばらく使っていましたが、素のWindows XPだとWi-FiでもWEPしか使えなかったり、かなり困りました。結局、有線LANで接続し、SP3まで当ててやってから、ようやく普通に使える感じでしたね。
これでようやく、改めてお譲りできます。よいものを長く使うのはいいことですね。今になって、ブラウン管テレビは手元に残しておきたかったと悔やんでいます。しかし30kg以上の物体を移動するのも大変なのですよね…。
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