7月に群馬県の榛名神社にお参りしましたが、そのときのことはここで書きました。門前と言えばお蕎麦です。で、石鳥居近くの「本坊」でいただきました。榛名神社の参道には、「坊」と呼ばれる宿が軒を連ねます。その多くは営業をやめた「坊」の跡ですが、このように味のある建物が参道の雰囲気を盛り上げてくれます。
「営業しているのかな?」というたたずまいですが、やってはいなさそう。でもキレイに整備されていますね。
で、同じように「坊」を名乗る「本坊」でお昼をいただくことに。本殿からの帰り、「随神門」を出たあたりに気になる看板が目に付きます。「地粉使用の手打ちそば 数に限りがあります。」ですって。そう聞くと、食べずにいられませんよね。しかも、立派な山門が。さぞやすごいお蕎麦屋さんなのだろうと石段を登り、門をくぐりました。
アレ?意外とお店はあっさりしています。敷地自体は広く、古い家屋もあるのですが、お店はこんな感じです。暖簾も既製品ですね。
おお、ボウズ、元気だな!どうやらお店の関係者のようです。
ここに来たなら、やはり地粉のお蕎麦をいただきたいもの。そのお蕎麦にするには、天ぷらなどのセットものにする必要があるそうで、きのこ蕎麦など普通の温麺などでは乾麺をゆでたものになるそうです。ここは生麺でいきたいので、天ぷらのセットを所望。前金制で、レジで注文して席に着きます。確か1,200円くらい。お冷やはセルフですが、湧き水なのでしょう、冷たくて美味です。やっぱり群馬県は水がよいです。
天ぷらは、基本的に野菜天です。付け合わせが多いです。切干大根の煮付け、伽羅蕗や昆布の佃煮、麦味噌、梅漬けに大根の浅漬け。天ぷらの方は、ナス、ニンジン、舞茸、ピーマンです。そうです、「坊」らしく、精進料理なのですね。群馬の山奥に行くと舞茸天は定番ですが、野菜も新鮮なのか甘くておいしいです。天ぷらだけは、外で食べた方が圧倒的に美味しいのですよね。
肝心のお蕎麦は、挽きぐるみの手打ちらしく、香りとコシがしっかりしていて美味です。太い端っこが入っているのが、いかにも手打ちという感じでうれしいです。やっぱり、水がいいんですかね。つゆは、山奥だと甘いのが定番なのですが、干し椎茸で出汁を取っただけという感じのあっさり目でしたのが意外。梅漬けも、酸味がほとんどない、甘いのはやはり山奥だからですかね。
特筆すべきは、麦味噌です。おそらく、佃煮も味噌も自家製かと思いましたらその通りで、店内で販売しています。ということで麦味噌を購入しました。少し口にすれば、ご飯が欲しくなる系統です。かなり甘いのですが、なぜかご飯に合うのです。確か、300円くらいでした。これを瓶詰めにしておけば、1月くらいは楽しめます。
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