macOS Mojaveユーザです。ある日、空き容量がたっぷりあるのに、いざ使おうとすると空きがないと言われる状況に遭遇しました。これはParallels Desktopで何かやろうとしたときなのですが、そっちは直接的に今回の話に関係ないので、空き容量に関するトラブルの解決についてメモ的にまとめたいと思います。
Finderで表示される空き容量が200GB以上ある!のに、123GB以上に増やせと言われます。なぜだろう?
こういうとき、Appleメニューの[このMacについて]から[ストレージ]タブを選びます。すると、ディスク(ストレージ)をどのように使用しているか分類されて表示されます。ここでも、「利用可能」が200GBを越えていて問題ないことがわかります。
すると何が原因? さらに「ディスクユーティリティ」にてチェックしてみます。ここでも「利用可能」を見ることができますが、そのサイズが異様に小さいことに気付きます。そして、脇にある「パージ可能」というサイズも気になります。
「パージ」可能とは一体どういうことなんでしょうか? purgeとは追放(昔、レッドパージとかいう言葉もありましたね)とか消すという意味で、調べてみるとmacOS High Sierraで搭載された「iCloudに保存」や「ストレージを最適化」によって解放可能な領域のことらしいんです。ブログ主はこの手のお節介機能が嫌いなので、無効にして使っています(30日後に自動的に削除する「ゴミ箱を自動的に空にする」は便利なので使っています)。
では、何がパージ可能なのかというと、どうやらTime Machineバックアップのことらしいのです。え? Time Machineバックアップって外付けディスクやTime Capsuleに作成されるんじゃないの? そうなんですが、「ローカルスナップショット」といって、ストレージの空き容量のある限り、内部ストレージに作成する機能もあるらしいんです。これも、空き容量が逼迫してきたら削除されるらしいんですが、大きなサイズのファイルを一気に作るとか、そういったときには付いて来れないらしい(ブログ主私見)のです。
なので、ローカルスナップショットを強引に削除してしまえば、一時的に見た目どおりの空き容量を取り戻せます。これには、「ターミナル」からTime Machineユーティリティtmutilをコマンドで打ち込んでやる必要があり、難しくはないですが危険度は高いので、行う場合には自己責任でお願いします。
「ターミナル」を開きます。そこで、以下のようにコマンドを入力します。すると、現在作成されているローカルスナップショットの一覧が出てきます。
$ tmutil listlocalsnapshots / Enter
com.apple.TimeMachine.2019-04-07-170225
com.apple.TimeMachine.2019-04-07-215404
com.apple.TimeMachine.2019-04-08-004636
com.apple.TimeMachine.2019-04-08-030459
com.apple.TimeMachine.2019-04-08-041021
com.apple.TimeMachine.2019-04-08-060340
com.apple.TimeMachine.2019-04-08-095251
com.apple.TimeMachine.2019-04-08-105242
こんなに作成されています。ううむ、居候に知らぬ間に家具を運び込まれたような不快な感じです。これを、以下のようにコマンドを入力して削除します。1個1個やってもいいのですが大変なので、forコマンドを使って一気に削除してしまいます。
$ for date in $(tmutil listlocalsnapshots /|perl -pe 's/com.*(2019.*)/\1/'); do echo "deleting $date"; sudo tmutil deletelocalsnapshots $date; done Enter
deleting 2019-04-07-170225
Password:
Deleted local snapshot '2019-04-07-170225'
deleting 2019-04-07-215404
Deleted local snapshot '2019-04-07-215404'
deleting 2019-04-08-004636
Deleted local snapshot '2019-04-08-004636'
deleting 2019-04-08-030459
Deleted local snapshot '2019-04-08-030459'
deleting 2019-04-08-041021
Deleted local snapshot '2019-04-08-041021'
deleting 2019-04-08-060340
Deleted local snapshot '2019-04-08-060340'
deleting 2019-04-08-095251
Deleted local snapshot '2019-04-08-095251'
deleting 2019-04-08-105242
Deleted local snapshot '2019-04-08-105242'
sudoを使っていますので、ユーザーパスワードを聞かれたら入力して下さい。時間はかかりますが、確実に消去されます。
終了しましたら、改めてディスクユーティリティで空き容量を見ると、「パージ可能」が0になっています。そして「利用可能」もフルになっています。これで、空き容量が確保できましたので、本来の目的が達成できるというわけですが、それについてはトピックの内容が違いますので、別の機会に。
さて、ローカルスナップショットは、放っておくとまた作成されてしまいます。これを防ぐために、Time Machineでの自動バックアップをオフにすればいいという話も聞きましたが、試しにオフにしても、手動でバックアップを作成した際に、ついでに作成されることがあるようです(詳細は未確認)。また、tmutilをコマンドで設定することができるような話も聞きましたが、ブログ主にはその方法がわかりませんでした。
水面下で親切なことをやってくれるのがモダンOSのいいところですが、何かはまってしまうと常人にはどうしようもないのも困ったものです。まだまだ本ブログのようなものにも出番はあるなと思いました。
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