カセットテープをデジタル化しよう(5)

保存したWAV形式のデータを編集(ほとんどの場合は、その特定の範囲を取り出し、別ファイルに保存することになる)するのは、波形の表示されている部分で取り出し部分を選択し、選択範囲を保存するという形で行えばよい。ただ、波形を見てそこが音楽の切れ目とわかる人は特殊だろう。多くの場合は、聴きながら開始ポイント、終了ポイントを決めていくことになるだろう。このために、Sound It! 3.0LEにはマークを付ける機能がある。波形表示上のカーソル位置でマークを付けていき、選択範囲を設定メニューを呼び出せば、どのマーク間を選択するか選ぶことができる。選択範囲を作成したら、選択範囲を保存メニューを呼び出せばOKだ。このときは、MP3形式で保存してもいいし、さらに加工することを考えてWAV形式で保存してもいい。

なお、Sound It! 3.0LEには各種のエフェクトが用意されているが、今回のような用途には「ノイズゲート」が便利だろう。このエフェクトは、名前の通りノイズを通す・通さないというゲートを設定し、結果的にテープのヒスノイズなどを低減するというものだ。このフィルタは、スレッショルド値を下回るレベルの信号をカットするのが基本動作だが、立ち上がりと立ち下がりのカーブでもそれを選択できるようにできる。単純にスレッショルド値のみだけで作用させれば、たとえば曲間などの無音声状態におけるノイズぐらいしかカットできない。鋭い立ち上がりと立ち下がりを持ったものまで対象にすれば、たとえばレコードの「ブチ」といったノイズもカットできるかも知れない。

試してみたところ、5種類あるプリセットのうち、Type 1というものがもっとも素直であった。Type 2では音がひずんでしまうし、Type 5ではカットが不自然になる。ドルビー録音されていないテープを、ドルビー録音があるかのように聴いたような感じだ。聴いていると、どうも不自然な感じになるので、ノイズゲートは適用しないことにする。

ちなみに、最新のバージョン4.0では、テープのヒスノイズをカットしたり、レコードのノイズをカットしたり、DCオフセットをカットしたりする機能が備わっているそうだ。これについては、体験版がインターネット社のサイトにあるので、それで試すことができた。確かに劇的にノイズが減ってクリアーな感じになるが、少々不自然な感じになる。妙に、信号がカットされたかのような丸まった感じになる。もしかしたらこちらの購入を?なんてことも考えたが、見送って自然のままに行くことにした。

MP3に保存するときには、ビットレートを設定できる。一般的なCD音質は192kbpsだが、128bpsでも十分である。ちなみに、CD, Tape, Radio, Phoneといったプリセットがあり、Radioを選べば112kになる。普通は、128kで十分と思われる。

あとは、保存したいテープをひたすら録音し、WAV形式で保存し、範囲選択をしてその部分をWAV形式かMP3形式で保存しまくるだけだ。保存したMP3形式のファイルは、iTnesでインポートして、iPodとシンクロすることでiPodで聴くことができるようになる。ただし、MP3ファイルには何の情報もないので、ファイル名から得られた曲タイトルだけがiTunesないしiPod側に表示されるだけだ。iTunesで、アーチスト名などを編集してもよいが、MP3ファイルの段階でこれを持っていれば、インポート時に適切にフォルダも仕分けられる。次回は、この設定について書いてみる。

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