男はしょうもない―総括編(2)

(2)(3)(4)は一気に行こう。
ここは、IT的な話ではなく、メンタル的なテクニックである。

  1. 自己紹介と悩み。
  2. 好意を持たれる。
  3. サイトに案内される。

この部分は、相手次第で長さも内容も変わる。

これまでの例では、幼稚園の先生が、彼氏との交際で悩んでいるというものだったが、いろいろなバリエーションが存在する。

  • 浮気性の夫を持った主婦
  • 寂しい専門学生
  • ネット詐欺にあった女性
  • 職場と家の往復だけのOL
  • etc.

別の例を挙げると、浮気性の夫を持ったこどものいない主婦が、ペットで癒されるだけの毎日を送っており、最近ネットで子犬を譲ってもらう予定だったが詐欺にあってしまう、というのがある。
共通項は、どこか寂しいと言うことである。
つまり、男性の同情を呼びやすく、気を引きやすいということだろう。
家庭円満、夫も優しくてこどもも健康、仕事も充実、趣味も満喫!なんていう場合には、男は寄ってこない。
つまり(2)のポイントは、いかに相手の男性の同情を誘い、気をこっちに持ってくるか、ということに尽きる。

ここで、私を含めた表向きは真面目な男は、相手の期待を裏切らないように、答えて欲しいようなことを返信する。
たとえば、浮気性の夫を持つ女性には、

「あなたの魅力がわからないなんてたいした男じゃないですよ。」
(向こうの亭主のことなんかわからないくせによく言うよ)

とか、ネット詐欺に遭ってしまった女性には、

それは立派な犯罪です。できるなら、すぐ被害届を出すべきですよ。
相手のメール交換の履歴とか、携帯の番号とか、残っていますか?

(対して法律にも詳しくないくせに生意気言うな)

という具合である。
こっちは真面目に返すが、実は次に返ってくるメールには、これらの点にはほとんど触れられていない。
これはこの手のメールの大きな特徴である。
つまり、「会話がかみ合わない。」のである。
それどころか、真面目に答えてくれたことに好意さえ持たれてしまう。
つまり(3)のポイントは、本題はどっかに置いておき、とにかく相手に好意を伝える、ということにある。

さて、相手に好意を持たれてうれしくない男はいないが、そうも言ってられない。
実は、相手の女性は浮気性の夫や彼氏、詐欺にあった経験から猜疑心を持っていることになっており、簡単にはいかない。
そこで、いわゆる出会い系のサイトに案内される。
私はここにいますから、ってわけである。
ここに登録することで、誠意を見せろ、というわけだ。
無料で登録できますし、お試しもできますから、私のことを確認してくれたら、さっさと退会して下さい。
というのは常套句である。

だが、一回でも登録したら、業者の思う壺である。
登録時に使用したアドレスや携帯の番号は、ほとんど永久に業界の財産として使い回される。
携帯番号などは適当に入れておけばいいかもしれないが、メアドはそうもいかない。
以後、広告やスパムに悩まされることになる。
だから、無料とか、お試しとか、そんな言葉によって登録してはいけない。

ここで、たいていの場合はいい加減に気付いて、無視を決め込むか、相手にお断りのメールを入れる。
すると、第一段階の勧誘は失敗したとして、第二段階に移行する。
結局、こんなに長くなってしまった。
続きは、次回。

このシリーズの記事一覧:
男はしょうもない(1)―プロローグ
男はしょうもない(2)―自己紹介
男はしょうもない(3)―悩み
男はしょうもない(4)―発展
男はしょうもない(5)―核心
男はしょうもない(6)―携帯
男はしょうもない(7)―決裂
男はしょうもない―総括編(1)
男はしょうもない―総括編(2)
男はしょうもない―総括編(3)
男はしょうもない―総括編(4)

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