セキュリティソフトを乗り換えろ!

愛用のノートPCのセキュリティソフトを入れ替えてみた。今まで使っていたのは、Symantecの「Norton Internet Security 2005」だ。これを、初期の更新サービス期間が切れたのをきっかけに、今話題のソースネクストの「ウィルスセキュリティ ゼロ」に替えてしまった。理由はいくつかあるのだが…。

ウイルスセキュリティZERO (説明扉付きスリムパッケージ版)

「Norton Internet Security」には「2006」版がある。これを購入してアップグレードするか、更新サービス延長キーを新たに購入すればいいのだが、もういいかげん、このサイクルに嫌気が差していたのは事実だ。アップグレードすれば約6,000円かかる。更新サービス延長を購入すれば、4,200円だ。いずれも安い金額ではないから、これが毎年続くことには、少なからずうんざりしている人も多いのではないだろうか?

ちなみに「更新サービス」とは、セキュリティソフトそのもの、あるいは最新のウィルスに対応したデータベースなどを、常にup-to-dateな状態に保つためのものである。セキュリティを取り巻く状況は日々変化しており、新種のウィルスも続々と生まれている。これらの危機に対応するためのセキュリティソフトが古いままでは、新たな脅威に対応しきれないのだ(用語はSymantec調)。

だからこそ、「更新サービス」は重要であり、開発会社もそこに価値を見いだして収益源にするのは当然なのだ。だがユーザの立場になってみれば、できればそこにコストを掛けたくないのも事実。相反する利害の下に、いまやセキュリティソフトは立たされているわけだ。

そこに登場したのが、「ウィルスセキュリティ ゼロ」である。これの売り物は、「更新料無料」すなわち「ゼロ円」ということである。今購入してしまえば、2016年といわれているWindows Vistaのサポート終了まで、更新料なしで常に最新のバージョンが使えるという触れ込みである。まだリリースもされていないWindows Vistaのサポート終了というのが気の遠くなるような話だが、少なくともこの数年間は追加コストなしで使い続けることができそうだ。ものは試し、というわけで切り替えに踏み切ったのである。

「ウィルスセキュリティ」には、「ゼロ」の付かないものもある。これは、1年間の利用権のみがあるもので、1,980円だ。ちなみに「ゼロ」は3,980円で、約2倍である。つまり、2年間の利用料を先払いしてその先も無料にしてもらうか、毎年1,980円を払っていくか、選択できるわけだ。ものは試しなら、この1,980円の方をまず選んでみるのもいいが、その先も使い続けるのなら「ゼロ」にしてみたいし、その際に買い換えるのも腑に落ちない。3,980円という価格はSymantecの延長キーの価格とほぼ同じだから、延長した気になって購入してしまうことにする。

ちなみに、ライセンス数に応じていくつかのパッケージがあるので、たとえば自宅で3台使うという場合には3ライセンス版を購入すればいい。当然、バラで購入するよりお得になっている。5ライセンスでも12,000円強と、かなりお買い得だ。

ところで、このあいだATOKをバージョンアップしたときとずいぶんと姿勢が違いませんか?という突っ込みもあるかも知れない。あちらには気前よくほいほいお金を出し、なぜこちらには出し渋るのか?そういう指摘は、覚悟の上である。あえて言えば、ATOKには毎日文字入力のインタフェースとして使いこなすソフトウェアに対する、バージョンアップの楽しみがあり、期待がある。だが、セキュリティソフトにはそれがないのだ。機能的には大きく変わるわけもなく、使い勝手だって日常では意味を持たない。ただひたすら新種のウィルスに対応してさえくれればいいと言う、非常に後ろ向きな期待だ。できれば使いたくない、余計なリソースやコストは掛けたくない、これがセキュリティソフトの位置付けである。誰もが自宅の警備にコストを掛けたくはないだろうが、仕方なく警備会社のサービスを導入している、そんな視点である。

実を言うと、安価なセキュリティソフトの出来に不安がないわけではない。ちゃちなセキュリティソフトを今までたくさん見てきたので、これもそんなものだったらイヤだな?とか思いつつ、インストールしてみることにする。この際、今まで入っていた「Norton Internet Security」は跡形もなくアンインストールしてしまう。このときの気分は、妙にスッキリしたものだ。システムのあちこちに入り込んでメモリを食い、パフォーマンスに影響を与えていたものが取れていく感覚は、憑きものが落ちるかのような錯覚を与える。この後、別のものが取り憑くのだが、つかの間の開放感、そういった感じだろうか?

さて、インストールはCD-ROMをセットすればすぐに終わる。パッケージにもそう書いてあったが、それだけで終わる。インストール終了のメッセージが出れば、そのままCD-ROMを取り出して再起動すればいい。再起動後に、更新サービスを受けるのに必要なメールアドレス(なぜメアドが必要かは不明)、パスワードとシリアル番号を入力させられるので、それぞれ入力すれば初期設定は終わる。あっけないほど簡単である。

中身はというと、「Norton Internet Security」をかなり意識した作りになっていて、経験者ならば似たような感覚で操作していけるに違いない。また、ただのウィルス駆除ソフトウェアかと思っていたが、ファイアウォール、スパム駆除、プライバシー保護など「Norton Internet Security」に対して遜色ない機能を備えている。しかも、起動も軽いしメモリの消費も比較的少ないようだ。

まだ使い始めたばかりなので、使い勝手については自己コメントという形で追加していきたいと思う。

コメント

  1. bear より:

    ああ・・・惜しい!先日アップグレードしてしまいましたよぉ・・・。

  2. なおさん より:

    ほんとうに惜しい!
    でも結論を出すにはまだまだ早いです。
    いつかNortonに戻る日が来ないことを祈って…。