音楽好きの私は、もう当たり前のようにiTunesを使っているのだが、最近困ったことが起き始めた。使っているバージョンは、8.0.2.20。ある日、いつものようにiTunesを起動すると、「[iTunes Music Library.xml]をインポート中…」と長めに出る。いつもはこんなの出ないのに、と不思議に思いつつも待っていると、「ファイル[iTunes Library.itl] は有効な iTunes ライブラリファイルではありません。iTunes は iTunes ライブラリの回復を試みて、このファイルの名前を[iTunes Library (Damaged).itl] に変更しました。」と表示されるのだ。むむむ、何かがおかしい、何かが起きている、と直感的に思った。
このメッセージが出ると、ギャップ情報のスキャンや音量設定などがやり直されるので、そのために長い時間を食われる。しかも、プレイリストが変なことになっている。同じプレイリストが重なっていたり、ポッドキャストが空になっていたり、困るのだ。しかも、せっかくプレイリストを整理して、ポッドキャストを登録し直しても、iTunesを起動し直すと再び上記のような状態になるのだ。しかも、iTunes Library (Damaged) 2.itlという具合に、数字が付いてファイルがどんどん増えていくのだ。これは何とかせねば、快適な携帯音楽ライフ、ながら音楽ライフが送れないと、危機感を感じ始めた。
いろいろ試していると、ポッドキャストを再登録しないと、うまく起動するときがある。だが、これも100%ではなく、逆にポッドキャストを登録して再起動しても、うまくいくときがある。ポッドキャストとの関連は薄いようだ。
最新版であるし、Appleのサポート情報にもこれといったものが見あたらないので、こういうときに頼るのがネットの力である。上記のメッセージをそのまま検索したら、相当数ヒットした。具体的な解決策が書かれているものを見てみると、どうやらコンピュータのメモリ利用ポリシーを「プログラム」ではなく「システムキャッシュ」にしている場合、このような症状が出るらしい。設定を変えてやると、上記のような症状も出ず、無事起動するようになるようだ。
だが、この情報はWindows XPのもので、私のようなVistaユーザには当てはまらないようだ。なぜなら、Vistaにはメモリの使い方を指定するような設定項目は存在しないからだ。レジストリなどにはあるのかも知れないが、そこまでは調べていないし、あったとしてもおそらくデフォルトは「システムキャッシュ」よりは「プログラム」にきまっている。おぼろげな知識では、Vistaはメモリの使い方をダイナミックに変更するようなことも聞いている。
ではどうしたらよいか?想像すると、意外と単純なことで、「メモリが足りない」のではないだろうか?XPでそのような設定が影響するとなれば、考えられるのはこれしかない。しかしながら、メモリは十分に積んでいるし(2GB)、十分に空いている状況で起動している(と思っている)。まさかメモリが足りないなんてことは…と思いながらも試してみた。
まず、起動中のアプリケーションをすべて終了する。空きメモリは、1GB以上になる。ここでiTunesを起動する。うまくいく。iTunesを終了させ、メールソフトのShurikenを起動する。空きメモリが若干減る。iTunesを起動。うまくいく。という感じで、起動するアプリケーションをどんどん増やすということを繰り返していくと、空きメモリが800MBを切ったあたりでiTunesを起動すると、うまくいかないらしいことがわかった。逆を言えば、空きメモリを確認し、800MB以上空いていない状況下ではiTunesを起動しなければよいということになる。
そもそも、800MBというのはかなりの容量で、これで足りないと言われても困る。iTunes起動後にプロセスの占有しているメモリサイズを調べても、100MBにも届かない。なので、800MBという数値がどこに由来するのかはわからない(空いているように見えても実はVistaがアプリケーションのキャッシュに使っているということも聞いたことがある)。
ただし、私のiTunesライブラリには下のように4,000を超える曲データが入っている(よく見ると容量表示が変なのだが、これは「GB」ではなく「B」の間違いと思われる)。だいたい12GB弱だ。iTunesの起動時には、これらの楽曲に関するデータやアルバムアートワークを読み込むことを考えると、一時的に大量のメモリが必要になってもおかしくはない。
メモリ確保でトラブルが起きたのなら、そのまま終了してくれれば問題もさほど大きくはならないのだろうが、なまじ継続されるので、困ったことになるのだろう。
ちなみに、おかしくなる前のプレイリストに戻すには、iTunesが終了している状態で、iTunes Library (Damaged).itlをiTunes Library.itlに上書きしてしまえばよい。そして、(Damaged)の付いたファイルや、一時ファイルなどをごっそり削除してしまえばスッキリだ。Appleのソフトウェアにはこの手の問題が起きることが多いような気がするので、この問題はiTunes 7のときから存在するので、早くメンテナンスして欲しいものだ。
コメント
とにかく iTunesのライブラリって脆弱すぎますよね!ネット見てもiTunesのトラブルの多いこと!!
iTunesって根本的に作りがおかしい欠陥商品です。何度もアップデートするが、根本がおかしいので 直りませんね!クソです。
ユーキさん、はじめまして。
こんな記事を書いていたのだと、読んでみて初めて思い出されました。
昔は、けっこうトラブルが多かったのですね。
欠陥商品やク○は言い過ぎと思いますが(他のスマホ用アプリには本当にひどいものがある)、iTunesはよくできている方と思いますので、きちんとメンテナンスしていって欲しいですね。