通勤電車はストレスがいっぱい(9)―電車の座り方

このシリーズは書きやすいのか、ネタがいくらでも出てくる感じだ。朝や夜に見ることを書いていけばいいのだから、創作性もさほどいらない。というわけで、今回は、電車の座席に座っている人に焦点を合わせてみた。

きょろきょろさん

駅に止まるたびに、後ろ(窓の方)を振り返る人はよくいる。降りる駅に着いたかどうか確認しているのだろうが、毎駅でやられると前に立つこちらとしては落ち着かない。路線図などをあらかじめ確認し、駅数の目処を付けて、できれば近づいたようなら確認する、というようにスマートにいって欲しいものだ。こういう人は、結局私が降りる駅まで10数駅もずっとこういうのを繰り返したりするので、疲れる。本人も、本を読むわけでもなく、音楽を聴くわけでもなく、駅に着くたび振り返るのは、さぞや苦痛であっただろうと、余計なお節介ながらも思うのである。

一見さんお断り

ぐーっと寝ている人がいる。簡単には起きそうもない。だがそんな人も、大きな乗換駅に来るとがばっと飛び起き、降りたりするものだ。この日も、そんな人がいたが、がばっと飛び起きて降りようとするも、勘違いだったらしく座り直してまた眠り始めた。ということは、この人の降車する駅は、このような大きな乗換駅だということが予想される(こんな予想をしているとは、私もつくづく暇である)。では、あの駅、この駅、と考えて、実際にその駅に着くのだが、今度はまったく微動だにしない。なんだかんだで、私の降りる駅に着いてしまったが、地下鉄区間に入ってしまっているので、その先の大きな駅などたかが知れている。それでも相変わらず寝ていたその人は、いったいどこまで行くはずだったのだろうという疑問を私に与え、そのまま去っていくのであった。もしかしたら、徹夜明けで一回終点まで行ってしまい、帰ってきていたのかも知れない。

横滑り禁止

通勤時間帯の上り電車は混んでいる。(ほとんど)誰もが座りたいと思っている(はずだ)が、運良く自分の前の座席でも空かない限りは、座る機会には恵まれない。この日、端っこの座席前に立っていた私は、目の前の人がたまたま下車し、座る機会に恵まれた。眠かったその日は、遠慮なく座らせてもらおうと、網棚(網じゃないけど)からバッグを掴み視線を下ろすと、なぜか人がいる。おかしいな、今降りたばかりなのに、かといって脇に立っていた人が座ったわけでもない。よく見ると、空いた席の隣に座っていた若いアンチャンである。どうやら、端っこが好きだから、端っこにするっと移動したらしい。おい、ちょっと待てや、この○○者(○○には好きな言葉を入れる)。あんたが動くから隣の奴に座られたやんけ!と柄の悪い言葉を吐くこともできず、かといって注意するほどのもの?という思いもあり、その場はやり過ごしたが、ばつの悪そうな表情で見上げるアンチャンと、してやったりという顔で澄ましているとなりのオッチャンを見ると、何とも言えない気持ちの悪さが残るのだった。

というわけで、次回は「電車の立ち方」とかいってみようと思う。

コメント

  1. 7 より:

    大体心当たりのあるケースですね…(笑
    最後のケースは私も何度か遭遇しました。
    ひどい時は2.3人まとまって降りて行った際
    それぞれが一席づつ端に詰めていった為
    遠くの席しか空かず、
    結局反対側のドアから新しく乗って来た人が座るという…
    ここまで来ると「どんな連係プレーだよ!」と
    唖然とする外無い私でした。

  2. なおさん より:

    7さん、
    これに近い現象として、こういうのがあります。
    「立っているのがその付近では私だけ」という状況で駅に着き、「たくさん人が乗ってきた」のですが、おおかた座席前に人が並んだ時点で、斜め前に座っていた人が慌てて降りていって、結局あとから乗ってきた隣の人にちゃっかり座られてしまった、と。
    降りるならさっさと降りてくれ!と思わず叫びそうになりましたね。

  3. 野の花 より:

    電車の中の人々、いろいろなパターンがあって、おもしろいですね。観察項目は限りなくありそうですね。毎日同じ時間に電車に乗れば、毎日のように顔を見る人もいるでしょう。その人の着ている服や表情で精神状態も予想が出来るかもしれませんね。「電車通勤の楽しみ」という本が書けそうではないですか?(笑)また一日の始めに運良く座席を得られた日は、何だかハッピーな気分になるものではないですか?

  4. なおさん より:

    野の花さん、
    いつも同じ時間の同じ席にいる人がいますが、その人はかなり遠くまで降りないので、皆も知っているのか、周囲に人はいません。笑
    本は洒落になりません。マジです。(ウソです)
    乗った瞬間に席が空いていて、立っている人がいるのに誰も座らないときは、ちょっと不気味です。もしかして誰かが粗相をした?とかまで勘ぐってしまいます。
    もっと楽観的にならねば。