無料で作るASP.NETでWebサイト(4)

今回から、Webサイトを実際に作っていくことにしたい。だが、完成形を目指してステップ・バイ・ステップで進めていくといくら時間と記事回数があっても足りないので、そのへんは市販の優良な参考書を参照してもらうことにして、このブログではポイントだけを押さえていくだけにしよう。なお、お薦めしたい参考書は、以下の2点だ。

10日でおぼえるASP.NET 2.0 入門教室 「10日で覚えるASP.NET 2.0入門教室」山田祥寛著

はじめてのASP.NET2.0プログラミング Visual 「はじめてのASP.NET 2.0プログラミング Visual C# 2005編」木暮啓一著

また、今回からは最新のWebサイトの状態を見れるように、URLを公開することにした。必ずしも記事の進捗と一致していないが、雰囲気がわかると思う。では、いってみよう。

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新しいサイトを作る

とにもかくにも、新しいサイトを作らないことには話が進まないので、メニューかツールバーで「新しいWebサイト」を選ぶ。すると、「新しいWebサイト」ダイアログボックスが開くので、ここで項目を選択する。

Newsite_01 クリックすると拡大します。

  1. 「Visual Studioにインストールされたテンプレート」→「空のWebサイト」
  2. 「場所」→「ファイルシステム」、パスは適当な場所(newsiteなど)
  3. 「言語」→「Visual C#」または「Visual Basic」、お好みで。

1番目は、どのようなプロジェクトを作るかということだが、ここでは「空のWebサイト」を選択したい。「ASP.NET Webサイト」を選択すると、最初からいくつかのファイルが自動的に作られるが、すぐに削除が必要になったりして無駄なので、ここは「空の」Webサイトを作って、必要なものを逐次追加していく、ということにしたい。

2番目は、Webサイトのファイルをどこに置くかということだが、基本的にローカルのディスクを表す「ファイルシステム」でよい。「HTTP」や「FTP」を選ぶと、サーバ側にファイルを置くことになり、今回のようにこつこつ作り上げていくような場合には不向きである。ローカルに置いたファイルを必要に応じてサーバに転送するスタイルを選ぶ。このとき気を付けるのはファイルの置き場所で、デフォルトでは「マイドキュメント\Visual Studio 2005\WebSites」の下になる。この場所を覚えておかないと、あとでファイルをサーバに転送するときなどに困る。今回は、newsiteという名前にしてみた。

3番目は、プログラミングに使用する言語だ。Visual C#とVisual Basicの2つから選択する。とりあえず、他の言語は使えない。どちらかを選ぶかははっきり言って好みだが、私はC言語によるプログラミングに長年親しんできたので、C#を選ぶことにした。なので、もしコードをこのブログで示すときが来ても、それはC#のコードになるのでご勘弁。

Webサイトを作成すると、以下のような画面になる。右上に「ソリューションエクスプローラ」という箱があるが、ここに「newsite」以外の項目が何もなければ、「空の」Webサイトが作成できていることになる。

Newsite_02 クリックすると拡大します。

アプリケーション構成ファイルを作成する

Webサイトが作成できたら、まずは「アプリケーション構成ファイル」を作成する。アプリケーション構成ファイルとは、Webサイトの振る舞いを定義する内容を保持するファイルで、XML形式で記述する。このファイルをとりあえずWebサイトのルート(つまり作成したWebサイトフォルダのトップ)に作成する。作成は、ソリューションエクスプローラ上の「newsite」を右クリックし、コンテキストメニューから「新しい項目の追加」を選ぶと、「新しい項目の追加」ダイアログボックスが開く。このような操作は、ファイルを追加したり名前を変えたり削除したりと、あらゆる操作の基本になるので、覚えておきたい。

Newsite_03 クリックすると拡大します。

「新しい項目の追加」ダイアログボックスにはたくさんのテンプレートがリストアップされるが、ここで作成するのは右の方にある「Web構成ファイル」である。この項目を選ぶと、「名前」欄に「Web.config」と現れるが、「Web.config」がアプリケーション構成ファイルの一般的な名称である。下手に変更せずに、そのまま使うことを推奨する。作成すると、以下のように自動的にWeb.configが読み込まれ、画面に表示される。

Newsite_04 クリックすると拡大します。

アプリケーション構成ファイルに初期設定を加える

Web.configを作成したら、あとあとの手間を防ぐための最低限の設定を加えておくことにする。具体的には、以下の「pages」要素並びに「namespaces」要素を「system.web」要素の中に挿入する。「namespaces」要素を追加することで、個々のC#ソースファイルでUsing文を書かなくて済む。

    <pages pageBaseType="ValidateMessage">
      <namespaces>
        <clear/>
        <add namespace="System"/>
        <add namespace="System.Collections"/>
        <add namespace="System.Collections.Generic"/>
        <add namespace="System.Collections.Specialized"/>
        <add namespace="System.Configuration"/>
        <add namespace="System.IO"/>
        <add namespace="System.Data"/>
        <add namespace="System.Data.Common"/>
        <add namespace="System.Text"/>
        <add namespace="System.Text.RegularExpressions"/>
        <add namespace="System.Web"/>
        <add namespace="System.Web.Caching"/>
        <add namespace="System.Web.SessionState"/>
        <add namespace="System.Web.Security"/>
        <add namespace="System.Web.Profile"/>
        <add namespace="System.Web.UI"/>
        <add namespace="System.Web.UI.WebControls"/>
        <add namespace="System.Web.UI.WebControls.WebParts"/>
        <add namespace="System.Web.UI.HtmlControls"/>
      </namespaces>
    <pages>

このほかにも加えておきたい項目があるが、それは必要になった時点で随時加えていくことにする。

ここまでで、Webサイト構築のための準備は整った。次回から、個々のWebページを加えていくなど、さらに具体的な内容に入っていきたい。

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