心に響くキャッチコピーとはどういうものか?

自宅に毎月届く、ケーブルテレビの小冊子に、どういうわけか分譲マンションの広告チラシが同封されていた。そういえば、同じものを電車の車内広告でも見たことがある。妙に記憶に残っているのは、そのメインキャッチ。

DENTO GLOBAL
田都は世界を知っている。

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そうか、そうか。「田都は世界を知っている」んだな。この場合の田都とは、「田園都市線」の意味だな。東京神奈川在住じゃないとわからないと思うから一応説明しておくと、東京急行電鉄田園都市線のことだ。東京の渋谷から神奈川県大和市の中央林間を結ぶ路線だ。わかったかな?

って、それにしても大きくでたな。そうか、そうか、田都は世界を知っているのか(くどい)。この路線に住んではや25年超、この地の分譲マンションに住んでもうすぐ20年というブログ主。ここまで枯れてくると、分譲マンションや宅地分譲、建売の広告というかキャッチを見るたびに笑ってしまうのだが、それはもはやブログ主がターゲットではないからだろう。

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そこだけではない。下の方をよく見ると、「田都の玄関口」とある。ちなみにこの分譲マンションの最寄駅は、宮崎台という。そうかそうか、宮崎台が田園都市線の玄関口なんだな。ちょうど真ん中くらいにあるしな。玄関口にふさわしいな。って、そもそも玄関口ってなんだよ?

ちょっと待て。今日の投稿は、これらのキャッチを面白おかしく扱うことではない。キャッチやコピーの類は、ターゲットの心に響くものでありさえすればいいのだ。もはやブログ主はターゲットではないと書いたから、こちらに響かせる必要はないのだ。

では、このようなキャッチが響く人たちとはどのような人たちだろうか?結婚し、子供もできて、頭金もできたしそろそろ持ち家を、と考える、30代を中心とする人たちではないだろうか?まだ若く、希望に持ち溢れている。憧れの分譲マンションにようやく手が届く、というように気持ちも盛り上がっている。田都のことをよく知らない人たちというのもあるだろう。そういった人たちには、ひたすら前向きな、しかも田都を持ち上げるような内容のコピーがいい。だって世界を知っているんだぜ?

さらに言えば、その立地が、すごい場所だと思わせることだ。だってよく知らないんだから、そこがすごいと言えば、すごいと思ってくれる。玄関愚痴もとい玄関口というくらいだから、最先端なんだろうという気にもさせる。

すごいのは、なんかすごそうだけど、意味はさっぱりわからないことだ。このキャッチコピーを考えた人はすごいと思う。これまでは、「誇り」ぐらいまでだったのが、「世界」を持ち出してきたのだ。マンションに住むのに世界を意識しなければならないとは、もはや分譲マンション業界の広告も行き着くとこまで行き着いた、と言ってよいだろう。

さて、あなたにはこのキャッチコピーは響くだろうか?

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